前回の続きです。
初めてここに来た人は1つ前に戻って読んで下さいね


 数日後、吉永は下心も隠さず雅子に近づいて
「雅子さん今日も一緒に配達に行くからね」と声を掛けた、
なぜかその日はクルマで営業をしていたとき話が弾んだ。
吉永のことは、いつも嫌らしい笑顔で話しかけてくる気持ちが悪いのだ。
仕事以外では積極的に接触しないようにしていた。
だが自分の能力のことに興味を持ってくれたことは嬉しかった。
 吉永は雅子の能力について「俺もたくさん本を読んだよ、君みたいな人は珍しいらしい」
いつものように吉永は誰からも好感が持たれないような笑顔でこちらを向いた。
「同じ数字を見ても文字の色とか大きさで見えるものが違ってくるかも知れない。四桁の数字の向きを変えてみたり、フォントを変えたらどうなるんだろうね」
そんなこと考えたこともなかった。
雅子はいつもクルマを運転していて、前から走ってくるクルマのナンバーを見て景色を頭に浮かべる。他にも街中には四桁数字が溢れているけど、その数字をクルマのナンバーに頭の中で変えている。たとえば電話番号なんかも下四桁をクルマのナンバーに変換している。もし変換しなかったら違う景色が見えるかも知れない。雅子は試しにスマホのアドレスを開いて適当に電話番号を凝視してみた。
電話番号でも景色が見える。
「4810だから茶色の鰹節を野球のグローブを嵌めて鰹節削り器で削っているのが見えた」
そして吉永が同じ数字をA4サイズの紙に太いペンで書いてみたらなんと、
巨大な工場でコンビナートに乗った荷物が行ったり来たりしている。
鞄からピンクのマーカーペンをだして紙の裏に書いてみた。
「ベッドで寝てる女性の上に黒い人影が上下に動いている」これってちょっとエッチな景色だ。
そのとき景色の中の女性が声をあげて絶頂を迎える所だった。
雅子は吉永にこんな景色が見えたと話した。
吉永は「やっぱりそうか、数字の大きさや色やフォントを違えると上下運動が前後になったりピストン運動になったりするんだな」
吉永の話を聞いていたが面前にあるピンクの数字にすっかり魅入られたようになり雅子はうっとりと目を閉じて顔を歪め始めた。
 吉永は雅子の戸惑った表情を見逃さなかった。
これはスゴいもっとスゴい景色を見させてやろう。なんなら物語に発展させてその中に俺が入り込めたら現実世界でも面白いことになりそうだと、ニヤニヤしながら雅子を見つめ続けた。

 次の日も課長という立場を利用して吉永は雅子とクルマで出かけた。
クルマの中では実験と称していくつもの数字を雅子に見せていく。
四桁数字は0000から9999まで一万の数字があるが、十数回の試みで、これだけの成果が現れたのは凄くラッキーだと言える。
 2288これは自分がベッドに寝ているところ。
そして7733は今にも男が女性を襲うところだと言う。
2288を色がピンクで匂うような輝きと、下の方はしっとりと濡れて触ると湿り気が手に付いてしまうような感じで書いた。
7733は黒く、ギラギラと黒光りした蛇が鎌首をもたげているかのような荒々しい数字を書いた。
この数字を別の紙に書き、雅子に見せる。吉永の嫌らしい企みに気づいた雅子は
「やめて、何をする気なの、あたしを虐めるようなことは止めて」
「ははは、もうここまで来たら止められない。俺はおまえのことが好きだった、しかし俺を避けるようなおまえの態度が気に入らなかった」
 吉永は数字の書かれた紙を雅子の目の前でヒラヒラさせた。雅子はきゃぁーと叫んで懇願した
「ほんとに止めて」
「いまさら止められるか!こうしてやる」
 吉永は2288と書かれた紙を置き、
その上にもう一枚の7733と書かれた紙を重ねて上と下の紙を激しくこすり合わせた。
雅子は目をパチパチさせて、そして大笑いした。
「数字が見えなきゃなにも起きないじゃん、バカじゃん何してんだよバカ!」
 吉永は雅子の言葉が聞こえなかったのか、紙を叩いたり曲げたり丸めたり、さらには舐めてみたりしたが数字が見えていない状況では何事も起こらなかったのだ。


一度投稿したものを、こうやってブログに書いていたら
そこら中に誤字や脱字があった。そして辻褄の合ってない言い回しも。
これじゃあコンクールに入賞できるわけがない
ChatGPTで校正かけても勝手に内容を変えちゃうしで、散々だ。
誤字脱字だけ見つけて貰って自分で修正しなきゃダメだね。
反省しました。

投稿者 r65life

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